「この間、彼氏に振られてさぁ。自分から私のこと振ったクセに泣いてたんだけどwww」
この間の食事会で、隣のテーブルに座っていた別のグループの若い女性たちが盛り上がっていた話題です。
私はその女性たちとは面識がありませんので、その振られた女性や振った男性の事は何も知りませんが、たまたま耳に入ったこのワンフレーズがとても印象的だったので、今回はこれを掘り下げてみたいと思います。
なぜ、そっちが泣く?
振られた方が悲しみのあまりに泣き出してしまう、という方が腑に落ちるというか、しっくり来るような気がします。
とりわけ、女性の方が男性に比べて感情的で泣きやすい傾向にありますので、そういう意味でも今回のケースでは振られた女性ではなく振った男性が泣いていた、というのは少しおかしな話に聞こえるかもしれません。
私とは面識も接点も無いその男女のカップルに、これまでどの様なやり取りがあったかは知る由もありませんが、「振った男性が泣いていた」という点だけを私なりに考えて見た結果、
できることなら彼女と上手くやっていきたかったけど、既に2人の関係はそれが難しい状態にあり、もはや彼女の為に何かを頑張る気力が残っていない一方で、彼女の事を幸せに出来なかった自分の無力を悔しく思う気持ちがあった。
のではないかな、と思いました。
泣いてしまうまでの出来事
このカップルにどの様な経緯があったのか。
何が問題であり、どの様なところで気持ちが通じなかったのかはわかりません。
どの様なケースであれば、振った側が思わず泣かずにはいられなくなる様な心情になるのかを想像してみました。
ひとつ、とてもわかりやすい例を挙げるならば、片方が相手の為に一生懸命に尽くし続けているものの、その相手は受け取った愛情をひたすらに消費し、よりエスカレートした過大な要求をし続けている様な時ではないでしょうか。
この場合、やはり「依存」が深く関わってきます。
- すぐに嫉妬する。
- すぐに不安になる。
- すぐに怒る。
- 相手の自由を制限する。
- ○○して欲しい、○○しないで欲しい、と要求を繰り返す。
本来は対等であるはずの2人。
人間関係とは支え合いで成立するものですが、どちらか片方が相手に依存する形でこれらの様な言動を繰り返していると、いずれ相手側は支えることに疲れを感じ、支え続けられなくなってしまいます。
依存についてはこちらの記事でも詳しく書いているので、是非ご覧ください。
泣いてしまう時とは
「自分から私のこと振ったクセに泣いてたんだけどwww」
嬉々として友人たちに失恋話を披露する女性の様子からは、彼氏に対する未練の様なものを窺うことはできませんでした。
もちろん、実際に何があったのかは本人たちにしかわからない事ですが、こうして笑いながら面白おかしく話している様子を見てしまうと、
日頃から彼氏の言動ひとつひとつに細かく口出しし、口を開けば不満ばかり。
彼氏から受けた愛情を返すことも無く、一方的に受け取るだけの愛情をまるで湯水の様に消化し、要求は肥大化する一方。
それによってすっかり自信を失ってしまった彼氏は別れを決意し、それを伝える際には無力感と悔しさのあまりに涙が出てきた。
そうして出てきた涙にさえも、
「は? 何泣いてんの? こっちが泣きたいんだけど」
と、この期に及んで自分本位な考え方しかできず、彼氏が流した涙の理由にはまるで関心がない。
もしかしたら、このカップルはこんな最後だったのではないか、といらぬ邪推をせずにはいられませんでした。
彼氏・彼女だけでなく、どの様な形であれ人間関係にはいずれ必ず終わりが来ます。
それは価値観の違いから互いに別の人生を歩むことによる別れなのか、生物学的に人生の歩みを止める最期の別れなのか。
どの様な別れであっても、最後の最後は別れる相手に心から感謝し、感謝されたい、その様な理想の人間関係を築きたいものです。
以上、「双木さくら」がお届けしました。
これがあなたにとって、ちょっとした幸せの道しるべになりますように。
コメント