「恋愛依存」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?
パートナーのことを常に最優先にしていて自己犠牲的?
献身的にパートナーに尽くす様子?
今回はこのたった四文字の言葉の裏側にある複雑な背景を含めて、「恋愛依存」について解説します。
恋愛依存って何?
簡単に言えば、自身の時間・日常生活の大半をパートナーに捧げ、依存している状態です。
「パートナーの事を大切にしている」と言えば聞こえは良いかもしれませんが、実態はそれほど慎ましいものではなく、「自分が常に相手を優先しているのだから、相手側も常に自分を優先すべき」という見返りを求める気持ちが根底にあり、パートナーが自立した性格の場合は息苦しさを覚えて長期的な関係継続が難しくなります。
恋愛依存の特徴
- パートナーとは常に一緒に居たい、常に時間を共有していたい。
- パートナーの言葉・行動に自分の気持ちが振り回されることがある。
- 自分が考えている事と同じ様にパートナーにも考えていて欲しい。
これらに当てはまる場合は、恋愛依存に陥っている可能性があります。
恋愛依存の問題点
「相手のことを大切に思う」というのは、とても尊いことです。
恋人として、パートナーとして関係を長期的に継続させていく上で、この気持ちは欠かすことが出来ないものではありますが、大切に思っていることが必ずしも「相手を一人の人間として尊重している」ということとイコールではないことには注意が必要です。
- パートナーにどのような交友関係があるのかが気になり、強く嫉妬してしまう。
- 自分が居ない場へ遊びに行くことが許せない。
- パートナーの行動に不満を言わずにはいられない。
もしあなたがこの様な行動を取っている場合、パートナーのことを大切にしていたつもりが、パートナーの神経をすり減らし続け、その先の関係継続を困難なものにしている可能性があります。
恋愛依存の心理的な背景
嚙み砕いていえば、「相手のことを大切に思ってはいるものの、相手のことを一人の人間として尊重できておらず、相手がまるで自分の一部であるかの様に思ってしまっている」と言えます。
自分は自分・相手は相手、と別物として認識することができず、相手が自分の意図と異なる言動をしたときは即座に不満を感じるわけです。
こうなってしまうと物事の判断は非常に主観的に偏ります。
- あなたとこれを一緒にやりたいのに、なんでやってくれない?
- なんでこんなこともわからない?
- なぜ、すぐに自分だけでどこかへ行こうとする?
恋愛依存とは、自分の人生の大半の要素をパートナーに捧げてしまっている状態なので、そのパートナーを失うという事は自分の人生を失うことになるので、常に不安に襲われてパートナーの言動に不満を覚えるのは、パートナーを失ったら自分が困り、絶対に失いたくないからです。
故に、パートナーを強く縛りつけ自分から離れられない様にしているのです。
改めて、恋愛依存とは
私が思うに、人間誰しもが何かに少なからず依存して生きていると思います。
それはパートナーかもしれないし、自分の仕事や趣味かもしれないし、食べ物や飲み物かもしれません。
依存する先が多岐に渡って複数に分散されている状態を「自立」と呼び、それに対して依存する先がとても少ない状態を「執着」と呼ぶのだと私は思います。
人は自分一人では生きていけないので、誰かに支えられて、そして時には誰かを支えているものと思いますが、そのバランス・比率が極端に一点集中している状態の1つに恋愛依存があるのではないでしょうか。
まずは自分としっかり向き合い、自分の人生にとって何が大切であるかを認識すること。
そして、その「大切なこと」がパートナー頼りになっていないか。
自分の依存先を複数に増やし、人生を自分でコントロールできるようになりたいものです。
以上、「双木さくら」がお届けしました。
これがあなたにとって、ちょっとした幸せの道しるべになりますように。
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