JR東日本たびキュン❤早割パスと車椅子

JR東日本さんから、とても興味深いお知らせが発信されています。

【旅せよ平日！JR東日本たびキュン❤早割パス】
https://www.jreast.co.jp/heijitsutabi/kyunpass/

平日限定のプランにはなりますが、何だかお得な感じがしますよね。

旅行大好きな私は、さっそく友人に声をかけてみました。
友人もこの話を凄く喜んでくれて、とても興味津々。

でも、その後に一言。

「でも…、車椅子でも利用できるのかな…」

そうです。
今回私が声をかけた友人は重い病気を患っており、身体が少し不自由です。
みんなと同じ速度で歩いたり、長い距離を歩いたりすることが難しいので、移動は主に車椅子を使っています。

JR東日本さんから販売されている　旅せよ平日！JR東日本たびキュン❤早割パス

私は何としても友人と一緒にこれを利用し、楽しい旅行を実現させたいです。
そんな思いから、この制度の概要と車椅子との関係を調べてみましたので、共有させて頂きます。

それでは、この記事の結論3つから。

JR東日本たびキュン❤早割パスは、とにかくとってもお得！
もちろん、車椅子でもちゃんと利用できる
手続きには注意が必要

とってもお得！　たびキュン❤早割パス
1. 使い方はいろいろ　たびキュン❤早割パス
2. たびキュン❤早割パスの注意事項
車椅子での利用
1. もちろん、車椅子でもちゃんと利用できる
  1. 車椅子用の指定席を取る
  2. ネットから新幹線の車椅子座席は指定できないの？
車椅子と新幹線
たびキュン❤早割パスの期間

とってもお得！　たびキュン❤早割パス

このキャンペーンの概要としては、フリーエリアとして設定された区間内であれば、新幹線や特急の自由席を含めて1日乗り放題というプランです。
フリーエリアの区間は、JR東日本のエリアの殆どをカバーしている様に見受けられます。

1万円というと、単純に東京－那須塩原を新幹線で往復した料金で元が取れるイメージですね。

さすがに普通列車だけで1万円分を乗車するのは難しいでしょうから、このフリーパスで元を取ろうと思うならば、新幹線をメインにした旅行になると思います。

東京－仙台、東京－新潟ぐらいの距離であれば、時間に余裕を持っても日帰りの旅行が出来そうです。

東京から仙台へ行く場合、はやぶさ号ならば片道だけで1万1千円を超えます。
片道だけで元を取っている、っていうのはテンションが上がりますよね。

もし日帰り旅行として1枚のたびキュン❤早割パスで東京と仙台を往復したならば、通常料金と比べて1万円以上お得になったことになります。

使い方はいろいろ　たびキュン❤早割パス

仮に、東京から新青森まで旅行に行く場合、通常料金ならば片道で1万7千円を超えます。
さすがに東京－新青森を1日で往復するのはしんどいかもしれませんが、たびキュン❤早割パスを２枚買って往復それぞれに1枚ずつ充てる、という方法もあります。

宿泊旅行の場合、新幹線の往復指定席とホテルがセットになったダイナミックパッケージもお得ですが、たびキュン❤早割パスは1日乗り放題というプランなので、気分によって新幹線を途中下車したり、新幹線から先の在来線への乗り換えもフリーエリアとしてカバーされています。

行動の自由度に関しては、ダイナミックパッケージよりもたびキュン❤早割パスにメリットがあるかもしれませんね。

たびキュン❤早割パスの注意事項

とっておもお得なたびキュン❤早割パスですが、いくつか注意しなければならないことがあります。
ここでは見落としそうな注意点についてまとめておきます。

あくまでも「早割」「平日限定」のフリーパス

たびキュン❤早割パスは、文字通り「早割」のフリーパスです。
買った瞬間から使える訳ではなく、買ってから最短でも14日後となります。

その為、急な日帰り出張などに使う事はできません。
計画的な旅行に向いたキャンペーンだと言えます。

たびキュン❤早割パスは、利用日の1ヶ月前～14日前に購入が可能だと覚えておきましょう。

また、平日限定のフリーパスなので、土曜日や日曜日に使うことができません。

たびキュン❤早割パスは、えきねっとのみの取り扱い

手続きは、えきねっとを通じて行います。
会員登録していない方は、まず先にえきねっとの会員登録を行いましょう。

【旅せよ平日！JR東日本たびキュン❤早割パス】
https://www.jreast.co.jp/heijitsutabi/kyunpass/

その後の詳しい手順はこちらのJR東日本さんのサイトに記載されています。
基本的にはすべての操作をえきねっとから行う、というものです。

みどりの窓口に行って「たびキュン❤早割パスを1枚ください」と言っても、取り扱ってくれないので、ご注意下さい。

また、たびキュン❤早割パスはチケットレスのフリーパスではないので、えきねっとで購入後は利用前に必ず券売機から発券して下さい。

発券を忘れたまま、うっかり自分の交通系ICカードで改札に入らない様にして下さいね。

たびキュン❤早割パスが有効な新幹線のフリーエリア

有効なフリーエリアの中には、東海道新幹線の駅が1つも含まれていません。
その為、のぞみ号、ひかり号、こだま号はたびキュン❤早割パスの対象とならず、東京－品川さえ移動することができません。

次に、北陸新幹線を利用する場合は上越妙高が最終地点になります。
人気の旅行先である金沢は北陸新幹線の駅ですが、たびキュン❤早割パスのフリーエリア外であることに注意です。

最後に、目いっぱい北に行こうとした場合。
新幹線では新青森が最終地点になります。
はやぶさ号に乗ったまま北海道へ行くことはできません。

指定席は2回までの制限

新幹線や特急の指定席を取る場合、1枚のたびキュン❤早割パスでは2つまで取ることができます。
3つめからは指定席料金が別途発生し、フリーパスが有効なのは運賃のみとなります。

指定席も含めて乗り放題なわけではないことにご注意下さい。

自由席であれば制限なく乗り放題なので、途中下車も自由です。
しかし、新幹線や特急の中には全席指定で運行しており自由席が1つも無いものがあります。

新幹線や特急の自由席を使い倒そうと思っている方は、乗る予定の新幹線や特急に自由席があることを事前に確認した方が良さそうですね。

なお、全席指定の新幹線や特急で座席を取らずに立って乗車する場合も、それは指定席1回分と見なされるようです。

車椅子での利用

さて、ここから今回の本題です。

車椅子利用者の友人との旅行で、このたびキュン❤早割パスを使って新幹線に乗ることができるのか。
これが私たちにとって一番の関心事でした。

せっかくお得なフリーパスなので、大切な友人と一緒に楽しみたい。
その一心で、JR東日本さんに電話で問い合わせてみました。

もちろん、車椅子でもちゃんと利用できる

JR東日本さんからの回答により、車椅子の利用者でもたびキュン❤早割パスを使って新幹線を利用できることが確認できました。

まず、たびキュン❤早割パスの購入方法に関しては同様です。
車椅子の有無に関わらず、えきねっとから購入することになります。

新幹線を利用する場合、車椅子利用者の手続きはここから少々違ってきます。

車椅子用の指定席を取る

旅行計画を考え、乗る予定の新幹線を計画しておいて下さい。
その際、乗りたい新幹線を数本見送っても問題が無いぐらい余裕をもった計画であることが望ましいです。

「これに乗れなかったら、その後の予定が全部おかしくなってしまう」

という事にならない様にしたいものです。

えきねっとでたびキュン❤早割パスを購入したら、できるだけ早めに券売機へ行き、購入したたびキュン❤早割パスを発券しましょう。
そしてたびキュン❤早割パスを持って、みどりの窓口に行って下さい。

みどりの窓口でたびキュン❤早割パスを提示し、乗る予定の新幹線を伝えます。
その新幹線の車椅子対応座席の状況を確認してもらいましょう。

この手順で、車椅子利用者の新幹線の席を確保することができます。

一口に車椅子と言っても、機種によって構造も大小も様々ですので、もしかしたら窓口の職員さんに車椅子の寸法を尋ねられるかもしれません。
みどりの窓口へいく前に、予め把握しておいた方が良さそうですね。

ネットから新幹線の車椅子座席は指定できないの？

残念ながら、どうやらたびキュン❤早割パスのフリーエリア区間の新幹線については、ネットから車椅子対応の席を指定できる状況には無いようです。

車椅子利用者にとって、駅やみどりの窓口に行くというのはそれだけで負担になるわけなので、これは本当に心苦しいことです。
しかしながら、現状はみどりの窓口へ行って車椅子対応の座席の空きを確認して予約する、という方法のみが確立されているとのことでした。

私が思うに、既に今の世の中の技術水準は、車椅子利用者が車椅子対応の座席を予約できる様なシステムをインターネット上で運用することはできるはずです。

あとはコストと時間とJR東日本さんのやる気の問題だと思いますので、1日も早く現状が良くなり、車椅子利用者が気兼ねなく新幹線の席を確保し、安心して旅行できるようになることを望むばかりです。

車椅子と新幹線

東京などはバリアフリー化の整備が進んでいて、車椅子利用者も多くの場所へ移動ができます。
それでも、何の不自由もない健常な人が享受している「自由」と比べると、車椅子利用者は相当な不便と我慢をしながら暮らしているのが実態です。

車椅子利用者が電車を利用する時の気持ちは、そうでない人と必ずしも同じではなく、不安、焦り、恐怖など様々な感情を抱えている場合があります。

また、一口に車椅子利用者とは言っても、障害や病気の度合いによって状況は人それぞれです。

私の友人の場合、自力で車椅子を操作して1人で電車に乗ることが難しいので、移動するにも他人の力を借りなければならず、それゆえに他人に対して遠慮しがちな部分があります。

車椅子に座った視点から新幹線の様な狭い入口、狭い社内を見たり、それを想像したりするだけでも、恐怖、不安、他人に対する申し訳なさなど、様々な感情が心の中で湧き上がります。

そして旅行先でも、車椅子ゆえの不便さが至る所にあると思うと、旅行に行きたいと思う気持ちが削がれたり、萎んだりしてしまって、どうしてもなかなか踏み出せない。

それでも、せっかくこんなにお得で良いキャンペーンがあるなら、誰かと一緒に利用したいじゃないですか。
できることなら、誰だって同じ様に楽しみたいはずです。

車椅子を必要としない健常な人と完全に同じ様に楽しむ、という訳にはいかないかもしれませんが、旅行の最中に想定される障害や問題点に対して予めしっかり対処しておけば、このたびキュン❤早割パスの様なお得なキャンペーンも上手に利用することはできるはずです。

このたびキュン❤早割パスが1つのきっかけになり、私の大切な友人が新幹線を使った旅行を楽しめるようになってくれることを切に願っています。